不定期刊行 中信高校山岳部かわらばん    5  2002.4.07

                   編集責任者 大西 浩

                              木曽高等学校 定時制

人のふんどしで相撲をとって恐縮ですが・・・新入部員から顧問まで

ブンリンさんが初心者向けの山道具の使い方選び方を指南してくれます

「美ケ原の自然と風土を考える会」という団体をご存知の方も多いと思います。美ケ原台上道路の建設に一石を投じ続け、植生調査などを地道に継続し、自然保護運動を続けています。この「美ケ原の自然と風土を考える会」では、会独自にセミナーや自然観察会などをもち、美ケ原を観察したり、学習を深めたりしています。

来る4月17日にその「美ケ原の自然と風土を考える会」の第22回のセミナーが実施されますが、今回は少し趣を変えて、山歩きの基礎知識の講座という感覚で「山の道具最新情報と使い方・選び方」と題して下記のような内容で行われます。その事務局の一人下岡さん(筑摩高校)から、ぜひいい機会ですので、高校生や顧問の先生方にもPRしてくださいとお誘いをいただきました。参加するのに会員であるか否かは一切問いません。

講師は我々もいつもお世話になっている松本市の旧飯田町にある山道具屋さんのブンリンの社長さん。特に新入の1年生部員には絶好の機会だと思います。もちろん我々顧問にとっても、いい機会じゃないかと思います。会員になれとか、ブンリンさんから道具を買えだとか言う制約はありません。気楽に参加していただいていいと思います。ブンリンさんもこのような話をするのは始めてだそうですが、この間店に顔を出してきたら、高校生にも来てもらえたらうれしいとおっしゃっていました。

下にその案内の文をそのまま引用しましたので、ご覧いただき、生徒の皆さんにも声をかけていただき、一緒に参加していただければと思います。

 

第22回美ケ原セミナー             日時:4月17日(水)18:30から

                             場所:あがたの森文化会館1−4

山の道具 最新情報と使い方・選び方

靴やザック、どうやってあわせるの?  危急時用に何を選べばいいの?

最低限持たねばならないのはなに?   どうやって使ったらいいの?

 

講師:文林 秀高さん   山とスキーの店 ブンリン 代表

 山の道具を熟知し、的確なアドヴァイスで入門者からエキスパートまで広く信頼を集める文林さんが山の道具持参で、最新の道具と素材、使い方、選び方、合わせ方をアドヴァイス。特にこれから道具を揃えようという方、必聽。

主催:美ケ原の自然と風土を考える会

事務局:高橋新吾 (0263-27-0757)

 

各学校部員の勧誘は進んでいますか?

私事ですが、3月31日に息子と二人で乗鞍に山スキーに行きました。8時半の一番のリフトを待っていた人々の多くがツアー客だったのにはまずびっくり。そのうちの半分は山スキー、半分は登りをスノーシュー、下りはボードという面々。その数およそ50人以上。久しぶり乗鞍に出掛けたのですが、その変わりぶりにちょっと驚きました。およそ4時間弱登って、肩の小屋からは大滑降を思う存分楽しみ、下界へ降りる前に二人で焼き肉。楽しい一日でした。ふだんは刹那的な生き方をしている困った息子ですが久しぶりに楽しかったようです。さて、こんな楽しみを学校でも一緒に生徒と共有できたらとつくづく思います。そんなことを考えながら新学期を迎えました。

一昨日木曽高校は入学式だったのですが、一人のお父さんから声をかけられました。「先生、今度は下のがお世話になります。」その声に振り向くと昨年度唯一の部員として卒業していった深井君のお父さんでした。「今度の子は弓道に興味があるようですが、つぶれないように名前だけはワンゲルにはいるようにいっておきました。本人もそのつもりです。ぜひまた山へ連れていってやってください。」と言われました。さあ、これからサークル結成が始まります。がんばって一人でも多くの生徒を勧誘しましょう。

編集子のひとりごと

「かわらばん」の配信を始めたわけは第1号の「編集子のひとりごと」にも書いた通り、高校生に夢を語れる山岳部の顧問がお互いに気楽に情報交換できたらというものです。しかし、期せずして、起こってきた引率の旅費の問題は本当に深刻です。

ただ、県の今回の旅費規定の見直しの根本にあるのは、日当などに見られる無駄をなくすということと同時に必要なものは手当てするということのようで、当局の認識としても山については検討課題という認識をもっているそう(昨年度執行委員をされた下岡さんの言)ですので我々としては主張すべきは主張していっていいと思います。

先日事務室で話をしていたら、事務長から「大西さん、実際山に引率で行ったとき必要経費としてあげるとしたらどんなものがあるか、書きだしてくれないか」と言われました。近々また県の会合があるとかで、そのときに現場の声として伝えたいということのようでした。私としては前回のかわらばんにもあげたようなランタンやコンロ、ストーブの燃料代や無線、ヘッドランプの電池代、食料も生徒と一緒のものを食べなければいけない点などはすぐに思い当たったのですが、そのほか24時間の引率責任などをどう具体的にわかってもらうかは難しい問題だなぁと感じながらもかわらばんを使って説明しました。いずれにしろ各学校で、そういう声を県に届けてもらいたいと思います。

さて、年度がかわって、最初のかわらばんから愚痴めいた出だしになってしまいました。私は高体連登山専門部の仕事もしていますし、信高山岳会の会員としての活動もしています。さらに今年はまた何の因果か長野県山岳協会の仕事もお手伝いするはめになってしまいました。しかし、この「かわらばん」はそういうことから離れて、ある山岳部の一顧問としての立場で発行して行きたいと思っています。一人の顧問のたわごととして、あまり肩ひじはらずに読み流していただき、今後とも末長くおつきあいいただいて、ご意見ご感想をお寄せいただければ幸いです。(文責 大西)