不定期刊行             15  2002.6.24

中信高校山岳部かわらばん

編集責任者 大西 浩

                             木曽高等学校 定時制

中信地区安全登山研究会ってなんだ?

すでに各校(中信地区だけのことです。あしからず)に通知が届いていることと思いますが、来る12日に標記の「中信地区安全登山l研究会」が開催されます。会場は大町北高で時間は3時半からです。この会の通知を見て「さて、これはなんだ?」と思った先生はいないでしょうか。この会は、毎年7月と12月の2回開催されています。で、7月は、夏休みに行われる各校の集団登山(といっても白馬、大町、大町北、池田工業の四校)の検討と、山岳部の夏合宿の計画の検討が主たる議題です。12月は集団登山、夏合宿の反省と各校山岳部の冬山計画の検討がなされます。各校、今から生徒と一緒に夏の合宿や縦走計画を立てて、当日資料としてお持ちください。ちなみに、木曽高校では7月6日、7日夏合宿の準備山行を計画しています。この様子を見て、夏休みのことも決めたいと思っています。

このところ、この会はせっかく開いても、まだ夏休み中のことについては未定というような学校も目立ちました。ただ、そうではあっても、他校の山行計画を聞く中で、具体的なイメージを膨らましたりできますから、それなりに意味はありました。でもせっかくですから、今年は各校できるだけ具体的な計画を持ち寄って、実質的な話をしませんか。それぞれにお忙しいところだとは思いますが、ぜひこの1〜2週間のうちに校内で生徒と部会を開いて、12日には具体的な話をしましょう。

ところで、この会については、中信の先生方でもあまり歴史を知らない方もおられるかと思いますので、孫引きで恐縮ですが、若干触れておきたいと思います。一昨年の「中信高校山岳部年報」にこの会のことを、大町北高の堀内校長先生が書いておられます。詳しくはそちらを見てもらえばいいのですが、それによると、この会は昭和33、4年ごろできた任意の会「中信高校安全教育委員会」という会がもとだということです。ですから、名称は変わったとはいえ、もう40年以上もの長い歴史を持っています。私自身、直接は面識はありませんが、県高体連登山部の発足にあたっても、大きな力を果たした今は亡き丸山彰先生のご尽力が多大であったとのことです。発足当初より事務局は大町北高校におかれ、会長は北高の校長が、委員長は北高教諭の丸山先生が務められたとのことです。このあたりのいきさつについては、今春美須々ヶ丘を退職された渡会先生や梓川を退職された山崎先生あたりが詳しいのでしょうか。歴史をもっていればなんでもいいというものでもありませんが、こと中信地区の高校の登山に関しては、この会での検討が安全登山に果たしてきた役割は非常に重要だと思います。

県内でも他地区にはこのように学校を超えて、山岳部の活動を交流しあい、検討する会のことは耳にしたことがありません。おそらく、この会の話の中から「中信高校山岳部年報」なども生まれてきたのでしょう。僕は、みんなで集まり、わいわいがやがややっていることの中から、いろいろなものが生まれてくるのだと思います。短時間ではありますが、12日は山岳部のある学校の先生方、全員で山の話をしましょう。

ジュニアクライミング講習会があちこちで開催されています

長山協ジュニア委員会主催で標記の講習会がはじまりました。第1回目は22日、長野市のアートウォールで行われました。来る29日は松本市の「ロックジムほりえ」で行われます。各校学校長と山岳部顧問向けに通知が届いていることと思いますので、ぜひ生徒に一声かけてください。(といってもテスト前でちと苦しい?)

以降の予定をあげると、7月6日が佐久アートウォール、7月21日が駒ヶ根市菅の台「森と緑のアウトドアゾーン人工岩場」と、県内を回りながら少しずつ普及をはかっていくことになっています。場所を選ばず、ずっと参加できれば理想なのですが、なかなかそうもいきません。というわけでテスト前ではありますが、29日は松本での開催なのでもし可能なら、ぜひ参加してください。顧問が無理ならば、生徒だけの参加もかまいませんし、山岳部以外の生徒でも参加は可能です。興味のある生徒がいたら岡谷工業の村主先生まで連絡してください。もちろん僕(大西)に連絡していただいてもかまいません。いくらでも取り次ぎますよ。

北信越大会の報告、結果は出なかったものの・・・

やや旧聞に属する話題ではありますが、15、16の両日石川県の白山を会場に北信越大会が開催されました。本県からの出場は、男子野沢北と上田、女子が木曽と岩村田でした。結果は残念ながら、本県からは優秀校なしということになってしまいましたが、心配された天気ももって、晴天の中での大会だったようです。今年で14回目の大会ですが、石川県でやるときはいつも白山です。結果こそ出なかったものの、木曽高校の4人娘は大喜びで帰ってきました。何があったか知らないけれど?よほど楽しかったらしいのです。頂上からは木曽の御岳は見えなかったということだったが、帰ってくるなり「いい山だった。花がきれいだった。競技もそれなりにがんばったし。」を連発して、もう次の夏山準備合宿の計画を立て始めています。

競技は競技として、それも十分楽しみながら、山のよさを味わって帰ってこられたということがいえるというのがいいなと思いました。他校もきっとそんな思いをもって帰ってきたのではないでしょうか。

編集子のひとりごと

 今回のかわらばんはほとんど中信地区の先生と生徒への情報です。ま、タイトルももともと「中信高校かわらばん」だし、私の守備範囲も本来そこにあるのだから、他地区の方には退屈な中身だったかもしれません。が、僕は今号の最初の話題「中信高校安全登山研究会」は非常に価値ある会だと思っています。そしてそれがもともとは任意の会であったというのがいいですね。山岳部の活動の中で、顧問同士の情報交換は安全登山の観点から非常に重要です。昨今の生徒減から、高体連の他競技でも合同チームの可能性を探ったり、条件付きでの参加を認めたりと新たな道を模索し始めています。山岳部の活動においても、このかわらばんや安全登山研究会から派生して、合同合宿や合同クライミング練習などというのも大いに考えていいと思います。今みんなで高校生を育てるという視点が求められているように思うのです。(大西 記)