不定期刊行             58  2003.7.1

中信高校山岳部かわらばん

    編集責任者 大西 浩

                           木曽高等学校 定時制

ジュニアクライミング講習会

6月21日長野市アートウォール。今年度第1回目のジュニアクライミング講習会には、7校11人の生徒が参加した。参加した学校は、中野実業、岡谷工業、木曽、美須々ヶ丘、池田工業、大町北、白馬の7校11名。学校名を見ておやっと思われた方もいるかと思う。木曽、美須々、池工以外の三校は県大会には出てきていない学校だ。ここに今の高体連のクライミングに関する現状が映されてはいないだろうか?

実際にはアートウォールを含め、県内のジムに通っている生徒はほとんど山岳部とは違う場面で活動をしている。昨年、このかわらばんで高校現場のクライミングの現状について何回かにわけて連載した。昨年度は、国体少年の部にもクライミングが導入される中、高体連の県大会の場にクライミングボードを設置し、秋には山岳総合センターにお願いして高校生と顧問のためのクライミングの講習会を企画して頂き、長山協のジュニア委員会や競技部もバックアップしてジュニアクライミング講習会も実施した。それまでに比べて、高校山岳部の生徒がクライミングに接する機会は大きく増えた。

それらの一連の取り組みの2年目が今年である。山岳部に入部した生徒が全員クライミングに興味を持っていないこと、実際に体験してみてそれが続く生徒と続かない生徒がいること、これらは当たり前といえば当たり前だが、一方潜在的には、山岳部に入部しているしていないに関わらず、興味を持っている生徒がいることは事実である。続くか続かないかは別として、少しでも多くの生徒に体験をさせ、少しでも裾野がひろげることができれば、それは次第に定着していく礎石となるだろうと思う。今、長山協のジュニア委員長をしている村主先生は、ほとんど手弁当で、生徒たちへこの素晴らしい世界を浸透させようとがんばっておられる。

県大会のおりに話があったように、再来週12日には松本のロックジムホリエで、その次の19日には駒ヶ根の森と水のアウトドア体験広場で、第3回、4回の講習会が計画されている。気楽な気持ちで参加されてはいかがでしょう?

北信越大会長野県チームは・・・?

北信越大会に行ってきました。経ヶ岳の直下の上りはきつかったです。下りは前日雨の影響でスベスベ。甘く見ていたわが身を恨んでいます。また、長野県から参加の高校は優秀校に選ばれませんでした。(by 竹内専門委員長)

とういうわけで、福井県で行われた北信越大会は、県内からは4校が出場したわけですが、残念ながら優秀校はなしという結果。「この山は途中からやせ尾根が続き、頂上直下は急な上に、笹が滑るしということで予想以上に苦戦した」(木曽高校の生徒)という。高体連の掲示板には、審査委員長の新潟の専門委員長のコメントなども載っていますので、御覧あれ。北信越大会もこれで3巡が終わり、来年は4巡目を迎える。来年度新潟大会は八海山、そして再来年の長野県は金峰山が予定されている。

高体連の業務用無線機 3

当時の専門委員の間では、最初は登山部だけでなんとかなるだろうという楽観的な意見も出てきたりもした。そんな中、当然ながらまず考えたのは、法的に問題のない業務用無線を導入することだ。アマチュア無線の端末は、現在では1万5000円も出せば立派なものが手に入る。業務用といったところでそれと大差ないだろう、と。ところが、最初に県内で業務用無線を扱っているという業者に掛け合ってみて、びっくりした。業務用無線は桁が一つ違うのである。信じられないことに一台の値段が15万から20万だという。年に一回しか使わない無線機に投資するにはあまりにも桁外れな金額が見積額として提示された。とても手が出ない。次に考えたのは、大会時に限ってのレンタルという方式、しかし、免許申請等の関係でこちらも手の出る金額ではなかった。(以下次号)

薬師岳からの山便り(富山 中島先生)

こんにちは!薬師の山開きに太郎へ行って来ました!かわらばんを見て松田大、吉田先生の名前を発見。なんか懐かしかったです。大西先生!先生の元気の元わかったよ。いつも山の仲間とその時々の山の話題つきないもんね。私それを眺めてまた元気もらっています。薬師は5月にも入ったのですが、現在三角点まで少し残雪アリ。みつばおうれんやちんぐるまがかわいらしい花をつけていました。今年は稜線に雪は少ないのですが、薬師峠から薬師平までまだ雪がびっしりついています。緑の中に残雪がはえてなんとも言えず嬉しかったです。それから黒部源流のぎょうじゃにんにくが華を添えてくれました。ガリガリと味噌につけて美味しかったですよ。そして贅沢に今週末また入るのですぞオー。中高年安全登山指導者講習会という会場も薬師岳にしてしまいました。どうぞ先生方も薬師へ来てくださいませ。大歓迎いたします。6月17日受信)

編集者注)薬師岳は富山の人にとっては馴染みの山。前回の富山での北信越大会の会場にもなりました。私は未だに機会がなくて行きそびれています。北信越の時は専門委員長だったんだけど、アキレス腱を切っていたので行くことができませんでした。

山の番組の宣伝です

昨年穂高滝谷の取材協力をしたSBCの堀内ディレクターから番組の紹介です。

衛星デジタル放送BSiで「グッドライフ」という番組があります。(月曜日から金曜日午前6時〜と午後6時〜)そこで『北アルプス賛歌』という通しタイトルで、15分の番組をシリーズで5本放送します。その第4回(かならず木曜日になります)で、『日本アルピニズムの殿堂滝谷』でCMCの登攀を番組化しました。登攀のみの硬派な番組になりました。当面、来週6月30日からシリーズが始まります。BSのハイビジョンでみてもらえれば最高ですが、ケーブルなどでもご覧になれます。山の関係者の皆さんに見ていただければと思います。

編集子のひとりごと

中信地区安全登山研究会(今年は7月18日とのこと)の通知が事務局の大町北下岡先生から届きました。この間、県大会が終わったばかりだと思ったのですが、もう各校夏山の準備をする時期です。各校準備は進んでいますか?(大西 記)