不定期刊行             71号  2003.10.7

中信高校山岳部かわらばん

    編集責任者 大西 浩

                      木曽高等学校定時制

中信地区の新人大会の様子をお知らせしましょう

中信の新人大会が終わって2週間になる。県内各地区もあとは北信を残すのみ(今週末だそうだ)となった。高体連のホームページの掲示板を見れば、参加者数は、東信が24名、中信が25名、南信13名とのこと。どの地区を見ても人数的には往事のにぎわいは感じられず、寂しい限り。新人戦は、県大会が行なわれず、地区大会で完結しているため意外と同じ県にいながら他地区のことはわからない。そこで、県内他の3地区の皆さんのために、中信大会を紹介しよう。

今年の中信大会は9月26日〜27日松川村馬羅尾高原を中心に開催された。ここは全国的に知られた場所で、社会科の先生ならおそらく、「ああ、あそこね」と言うであろう有名な神戸原の扇状地。初日は11時20分から開会式が行なわれ、12時一斉スタート。ラインとポイントを併用したオリエンテーリングを行なった。選手は1チーム2名もしくは3名で編成。学校でチームが組めない場合は、他校との合同チームも認めている。定点は今年はライン上に5ヶ所、ポイントは10ヶ所。いずれも3点で45点満点である。体力点は50点満点で規定時間を2分おくれるごとに1点減点をした。残る5点は設問であるが、問うたのは2地点の標高差や直線距離、方位角、それに磁北と真北にかかわるもの、地形上の特徴であった。例年場所は変われど、ほぼこんな内容で行なっている。

そして、夜は交流会を盛大に行なう。例年はこの交流会は、秋の味覚であるキノコ汁を味わいながら、生徒に司会をさせ、各校それぞれに出し物を用意してもらい、大いに盛り上がる。しかし今年は趣向を少し変え(キャンプ場に立派な管理小屋ができ、そこを使わせてもらえたので)講演会を開いた。講師は前文部科学省登山研修所所長で大町高校の山岳部OBの柳澤昭夫氏にお願いした。そのあとは、不肖私がセリッククラムムスターグ(カシタシ)登頂のビデオを紹介した。

翌27日は、交流登山を計画し、雨引山へ登った。山頂では、前日十分にできなかった各校の紹介などを行い、交流を深めた。

と、まあこんな感じで2日間を終えた。私が専門委員長をしていた3年前までは、ほぼ40名から50名の参加者があったのだが、冒頭書いたようにここ3年ほどちょっと参加者が減ってしまっているのは残念だ。しかし、ここに集う高校生は、学校は違えど同じ山仲間。新人戦は県大会とは違ってこじんまりとしているだけに、顧問も生徒も学校間の枠を越えた交流ができるのが楽しい。中信では、大町でやるときは交流登山のかわりにクライミングをしたり、去年は車乗り入れ最後の年に乗鞍に登ったりと、その年によりバリエーションもいくつかある。

この様子は近く発行される「中信高体連山岳部年報」にも報告される。他地区の様子ももしよろしければ、ご報告下さい。ちなみに今年の優勝は男子は松本県ヶ丘、女子は木曽だった。

レスキューザックを紹介しましたが、中信では8つ売れました

レスキューザックについて中信大会では8つ購入していただいた。しかし、聞くところによると、先週行なわれた南信大会には浜先生が持参したものの、「重いから」と不評だったと聞いた。確かにそう見える。他の装備は1g軽くするのに躍起になりながら、ザックだけは余分な装備がついて「こんなの使えるか?」と思うようなものも確かにある。だから、ザックは軽いに越したことはない。そこでこのレスキューザックの重さである。このザックは50Lの仕様となっているが重量は2300gである。石井スポーツのカタログで同程度のザックの重量(下表参照)を調べてみた。そして調べてみて驚いた。にわかには信じられないような数字が並んでいる。しかしこれはこれで事実だ。ザックも45Lぐらいまでは意外と軽いのだが、50Lを越えると生地はもちろん腰ベルトなども頑丈になり、急に重くなる。だから、これで見る限りはレスキューザックが重いとは思えない。というか他のザックが異様に重いのだ。そう考えれば、機能面の有利さと合わせ、僕はこのザックが重いというのは当たらないと思う。

生徒を連れて行くときには、このザックのわずかな重さの違いは(というかこの機能がなくてもこれより重いザックもあるのだ!)パーティの共同装備の中に吸収されてしまう重さだと思うのだが・・・。このザックはあくまでパーティの中に一個あればいいザックであるのだから(個人山行では持っていっても全く意味はない)、共同装備の一部と考えれば決して重くないと思うのだ。あと数個は格安の値段で斡旋できるので、もし希望の方は今すぐ私に申し込んで下さい。(別に無理にとはいいません、あくまでもほしい方がいればということです。)

ちなみに僕の使っているメインザックは同じグレゴリー社のマカループロというザックだが、カタログによれば、70L仕様で2230gである。これはおそらく同クラスのザックの中ではかなり軽い部類のザックだと自負している(もちろん背負った時のバランスやなんやかやも重要な要素だが)が、皆さん自分のザックの重さはどのくらいあるかご存じですか?やっぱりザックは軽い方がいいもんねっ!!

メーカー

レスキューザック

K社

K社

P社

P社

M社

M社

仕様

50L

50L

55L

55L

50L

55L

57L

重量(g)

2,300

2,700

3,000

1,840

2,250

2,300

2,190

編集子のひとりごと

◆25、26と新人戦を終えたその足で、来年の県大会、再来年の北信越のベースとなる川上村の廻り目平に向かい、長山協キャンプに顔を出した。これは「長山協の指導委員会が主催する行事」である。着いたのは夜遅くだったが、焚火を囲んでの宴は最高潮に盛り上がっていた。翌日は屋根岩の「おにぎり山スラブ」で岩登りを少々。久しぶりの自然の岩場は面白かった。◆火曜日水曜日は国体の錬成で静岡の水窪町へ。縦走コースは、最初の3キロは平坦だが、そのあとは木で作った階段の続くハードな急坂、最後は下りまであって、今までにない厳しいコース。選手と一緒に走った。◆そして一昨日の日曜日、長山協中信支部のジュニア向けの登山教室がロックジムほりえで開催された。小学生から高校生まで26名が参加。裾野が広がればすばらしい。(大西 記)