不定期刊行
75号  2003.11.30

中信高校山岳部かわらばん

    編集責任者 大西 浩
                      木曽高等学校定時制

中信安全登山研究会「学習交流会」報告

大町北高校   下岡英樹
中信地区安全登山研究会事務局

<参加> 11名

中信地区安全登山研究会(7校 9名)

木曽高校…大西  塩尻志学館高校…大西、赤羽

穂高商業高校…今井
 池田工業高校…浮須 大町高校…松田

白馬高校…小林、松田
  大町北高校…下岡

オブザーバー参加 上伊那農業高校…続木

特別講師

  長野県山岳協会加盟
  クライミングメイトクラブ(CMC)
  河竹氏(皐月高校)

<内容>
 研究協議(白馬高校合宿所)
  山岳部の活性化について(山岳部員数の推移)
  各校山岳部の現状について
  危急時対策について
  クライミングおよびクライミング指導について
  国体、インターハイ報告

 実技(大町人工壁)
  クライミング
  クライミング指導
  懸垂下降
  負傷者の搬送要領

<添付 写真 研究協議 負傷者の搬送要領

   (カッパとザックを使って背負います。)

以上、安全登山研究会事務局下岡先生のまとめてくれたものを転載しました。

晩秋の木曽街道(中山道)を歩く

11月18日火曜日、木曽高校アウトドアクラブの第4回目の活動を行なった。今回は、中山道の馬籠から妻籠まで7.6 キロを歩いた。いつかこの道を歩いてみたいものだと思っていたが、車回しなどを考えると、一人ではなかなかできない。今回は顧問二人で、車も2台だったの で、通して歩くことができた。参加した生徒は4年生が2名、3年生が4名、2年生が1名の合計7名(うち女子は2名)。

蛇 足ながら、先日行なわれた生徒総会では、ここ3年間のアウトドア活動が評価されて、同好会からクラブへと昇格し(私の意識の中では最初からそういう意識 だったが・・・)その後初の活動となった。全校生徒が30名の学校で、クラブ員は10名、今年になってから企画への参加者も毎回コンスタントに7〜8名だ から、当然といえば当然だ。生徒たちのほとんどは中学までは不登校を経験してきた生徒たちだが、この生徒たちがアウトドアの活動をするたびに、何かしら掴 んでくれているのを実感している。一緒に顧問をしてくれている北澤先生は山には全くの素人であるが、この活動が生徒の成長に大きく寄与していることを理解 し、活動をいろんな意味でバックアップしてくれている。特に仲間作りが苦手な女子生徒などにも声をかけ、積極的に誘ってくれ、当日もよく面倒をみてくださ るので大いに助かっている。

 9時に木曽福島を出て、馬籠についたのが10時半、顧問二人で車回しをしている間、生徒たちは馬籠宿の散策をさせながら待たせた。バックに恵那山を望みながら、馬籠宿を11 時半に出発した。県道を時折横切りながら、石畳や落ち葉の旧中山道を辿った。馬籠峠までは結構急な登りであるが、いにしえに思いを馳せながら、ゆっくり登 る。馬籠峠801m。馬籠の宿から先は木曽路であるが、いにしえ京から来た旅人は、おそらくはこの馬籠峠に登り着き、ここから遙かに続く木曽谷のやまなみ を見て、まさに「木曽路はすべて山の中である。」という言葉さながらの、これから先続く険路を思いやったことであろう。峠で休む時間は僅かであったが、峠 の感懐は深かった。
 登 りの急坂とは対照的に妻籠までの道はだらだらと長い。しかし、生徒たちと会話をしながらのぶらりウォーキングは退屈しなかった。途中一石栃の番所で弁当を 広げ、「武蔵」にも登場した雄滝、雌滝を見ながら、妻籠宿に下りついたのは2時30分。そのあとはお決まりの温泉(今回は南木曽温泉)で今回も締めた。学 校到着は5時15分。授業にも十分間に合った。

編集子のひとりごと

◆ このところ、ちょっと山から足が遠ざかっています。そのせいかどうも調子が悪いのです。といって別に身体のどこかに変調を来しているわけではありませんの で、ご心配なく。定時制に移って4年。異動して早々に担任をもったクラスの生徒も卒業間近になってきました。3年前には生活のリズムを作ることさえ覚束な かった生徒たちが、今ではアウトドアクラブの活動に参加したり、生徒会活動に積極的に参加したり、頼もしい限り。定時制で自分の居場所をみつけた彼らは、 社会へ出てもきっとたくましくいきていけるでしょう。とはいえ、就職戦線は相変わらず厳しい。◆中信高校山岳部年報の編集が最終段階になってきています。 今年から編集を担当することになりましたが、先人のご苦労を思い知らされています。なんとか年内発行を目指します。(大西 記)