不定期刊行             96号  2004.5.26

中信高校山岳部かわらばん

   編集責任者 大西 浩

                      木曽高等学校定時制

山岳センター「高校登山研修会」 4 顧問の声

大変勉強になりました。まず、全般的な山のお話として今滝先生より山の楽しさ、怖さ等の講話をお聴きし、初めての用語や考えてもみなかった楽しさや危険を知ることができました。その後、基本的にロープワークをお教えいただき、ザイルの取り扱い方や結び方などなど体験することができました。この技術は他方面でも使えそうなので、是非ものにしておきたいです。実地指導においては、体調が万全でない参加になってしまい、申し訳ありませんでした。しかし、一日目にお教え頂いたこと等を考えながら、3日目テントの中で考えていました。山での生活は今までのライフスタイルに反するものが多く、馴染むには時間がかかりそうです。又、山行中は覚悟がいりそうです。お世話になりました。ありがとうございました。【大町】

今回、今滝先生の講義は大変興味深く面白かった。しかし、今回私の課題である実技の習得という点においては、もっと実技の基礎を練習できる実技時間があってもよかったのではないかと思う。実地指導はハードだった。体力的というより、顧問の諸先生に囲まれ何もできない自分に気疲れした感じかも知れない。もう少し、予習、復習、そして経験を積んでから参加したかったと思う。来年も経験を積んで参加してみたいと思う。今回は体得したと自信をもって言えたものは少ないが、それでも、それらを今後に活かしていきたいと思う。ありがとうございました。【大町】

密度の濃い講習でした。講師の指導も適切だったと思います。生徒たちは初登山がこの講習会で、厳しいかとも思いましたが、充実した2日間に喜んでいました。初めて雪上を歩いた生徒が針ノ木峠まで往復できたのは驚きです。次の山行に意欲的に取り組んでくれそうです。

自分で山を歩いたことがあっても、生徒たちを引率するとなると緊張し、慎重になりすぎるところがあります。校務分掌として顧問となっている先生方の心労はどれほどのものかと考えると、本当に頭が下がります。個人装備にも数万のお金がかかります。命を預かっている。しかも24時間その気持ちが続くなどという部活動は、他には考えられません。山岳部である以上、さけることはできないのでしょうが、何とかならないものかと思います。装備購入の補助、研修の機会の保障、積極的な参加の勧めなどなど。このままでは山岳部をみてくれる人はどんどん減ってしまいそうな気もします。山岳部員の減少は憂慮すべき事態ですが、顧問の問題も大変だと思います。「山へ行こうよ、楽しいよ。」という教員が少しでも増えたらいいなァと思います。

教育委員会、知事、山岳部、顧問の特殊性を理解し、何らかの対応をして下さい。と言っても声も心情も届かないんだろうなァ。(編集者注 このことは前号のかわらばんで報告したとおりです。県教委交渉の時僕は全く同じ文脈で話をしたんだけどねぇ。伝わりませんねぇ。悲しいねェ。)【大町北】

こまかいことまでよく教えてもらった。しかし、現地でやると意外とうまくいかないものである。【池田工業】

例年以上に丁寧に説明して頂き、ひとつひとつに意味があることがわかりましたし、歩行技術を見直すチャンスにもなりました。ロープワークは年に1度の学ぶ機会のため、身に付きません。反省します。大変お世話になりました。【美須々】

長野の嬉しい記事を岳人4月号で拝見しました。(頂いたメールから)

長野の嬉しい記事を岳人4月号で拝見しました。県下の高校山岳部の動向について、10年以上前に貴殿が報告された記憶があります。その時から一回り縮小された感じは否めないですね。高校山岳部の全盛期に育った私には寂しく思えますが生徒数の減少や若者の山離れともリンクするのですから、当然の結果とも言えるのではないでしょうか。

さて、大町高校は長野県ならではの味のある活動ですね。過去池田工業高校で有明山の整備活動がありました。次のテーマに期待したいですね。大町北高校は少ない時間と施設を上手にかみ合わせたアイデアですね。素晴らしい選手が誕生するといいですね。

生徒数が少ないと思われる木曽高校の頑張りもすごいですね。社会人山岳会に入ると、山の基礎を学ぶことが恥ずかしく思うのか、机上の技術修得はなかなか難しく、天気図の読みや読図、高山植物等の知識等に欠如する仲間も潜在します。このクラブで覚えた技術が役立つ登山者に育ってくれるといいですね。また、屋外活動数が凄いですね。「顧問の元気が活性化の秘訣」本当にそうですね。生徒達は顧問を良く見ていますからね。顧問が頑張れば生徒も頑張れるのでしょう。

少々乱暴な言い方ですが、中高年登山の活躍よりも将来のある高校生の活動に期待しなければいけないのです。ところで、何年か前になりますが、中信高校体育連盟登山部の年報を継続して読ませていただいたことがありましたが、今も続いていますか。部員たちの夢や悩みが詰まっていてとても新鮮でした。長くなりましたが生徒達は敏感です。様々な山岳部の活動がテレビや新聞でタイムリーに報道されると更に活気づくかも知れませんね。高校山岳部時代の思い出が鮮明に残る私には、この記事がとても嬉しくパソコンをとりました。機会があったら飲みたいですね。嬉しい記事に感謝してパソコンを取りました。(百瀬尚幸)

編集子のひとりごと

◆百瀬氏とは針ノ木で会いました。本文中の「将来のある高校生の活動に期待しなければいけないのです。」この言葉を肝に銘じて我々は生徒に接しています。また顧問の声に取り上げた「『山へ行こうよ、楽しいよ。』という教員が少しでも増えたらいいなァと思います。」というつぶやきを見過ごすことはできません。でもね、我々自身が自信と確信、そして責任をもって生徒を山に連れて行く上での最低限の条件は、我々自身が安全登山技術の習得をすることだと思うのです。その大きな機会と言ってもいいこのセンターの研修会の参加者が4校!これってあまりに寂しいのです。各校顧問の先生、来年は参加して下さい。敷居は決して高くないですよ。

◆研修会でのこぼれ話。トリビアの泉。知る人ぞ知るだけど・・・「ペットボトルは便利だけど、熱いものを入れるには不向き」と言う話をしていたら、大町の五明先生が教えてくれました。オレンジ色のキャップのボトルは耐熱性があるんだそうな。そういえば、最近はペットボトル入りの温かいお茶もあるもんね。何故そんなことに気づかなかったんだろう?何そんなことも知らなかったの?っていわれそう。(大西 記)