不定期刊行            100号  2004.6.24

中信高校山岳部かわらばん

  編集責任者 大西 浩

                      木曽高等学校定時制

〜My Refresh Time〜 私がリフレッシュするとき・・・「課題」をクリア

 大町北高 下岡英樹

ちょっと前までは、山へ行くのがリフレッシュタイムだった気がする。

 疲れているときなど、気乗りしないこともあった。山でがんばりすぎると、しばらくボーっとしたりして、果たしてリフレッシュになっているのかどうか、自分でもよくわからなかった。

 1年近く前、膝を傷め手術をする羽目に。山へ行っていた時間は、やはりリフレッシュタイムだったのだと実感した。

 手術はうまくいき、傷めていたところは除去できたけれど、その際に別の悪い個所が見つかった。医者の話では、今のところはどうしようもないとのこと。

 最近、足慣らしに少しずつ山へ行き始めた。でも、なかなか思うように登ることができず、悶々とした気持ちは募るばかり。

 そんな時、同じように膝を傷めている友人から、フリークライミングをやろうと誘われた。

 ロープで確保してもらいながら登ってみると、コレが面白い。年を食っている分、なかなか上手くはならないのだけれど、少しずつ課題がクリアできるようになると、ますます面白くなってくる。

 友人と「お互いに膝を大切にしながら登りましょう」と声をかけあって壁を登っているときが、新たなリフレッシュタイムになりつつある。(新聞全教 第274号より)

 編集者注:こんな素敵な新聞記事(下岡さんの写真つき)を見つけました。みなさん見ましたか?

明科高校のクライミングと身近な岩場

明科高校では総合的な学習の時間にクライミングをとりあげているということを、風の噂で聞いた。そこで同校の遠藤さんに聞いてみると事実であるとのこと。遠藤さんが中心になって進めているとのことだが、生徒も先生も結構楽しんでやっているとのこと。明科高校のすぐ近くの公民館には子ども専用のクライミングボードがあり、普段そこは子ども以外には解放していないということだが、地元の学校ということで頼み込んで使わせてもらっているのだという。編集責任者としては、是非一度取材に行くか、はたまた当事者からレポートをして頂くかして、なんとかもっと具体性のある記事を載せたいところであるが・・・。情報として、こんな活動があるということで今日のところはご勘弁願おう。とにかくクライミングの普及のネックはボードが身近にないという問題と指導者の問題に尽きる。そういう意味で学校のすぐ近くにこういった施設があるところはうらやましい限り。そこで、長山協では今年からスポーツクライミング委員会が中心になって、クライミングジム不在の木曽や諏訪などで、ボルダリングができるような自然の岩を整備しようという活動を始めることにした。身近にいい岩があれば、ご一報下さい。高さや大きさは問いません。一緒に岩場の整備をしませんか。

スポーツクライミング全国講習会(初中級)・・・こちら大人向け

日本山岳協会主催の標記講習会が、8月16日から19日に富山の文部科学省登山研修所を利用して開催される。主任講師は知る人ぞ知るかの有名な東秀磯氏である。

講義では@スポーツクライミングのルールを理解する。Aウォール各部の名前を覚える。Bクライミング用品を知る。Cクライミングの種類を知る。D完登(成功)の種類を知る。Eグレード(難易度)について理解する。F障害予防の知識を持つ。G安全についての知識をもつ。Hスポーツクライミングの関連用語を憶える。実技ではIクライミング用品の使い方を覚える。Jいろいろなロープの結び方を覚える。K基本的なホールド(フットホールド、ハンドホールド)の使い方を覚える。L基本的なムーブ(動き)について覚える。M低い場所でトラバース(横移動)を行ってみる。Nボルダリングを行う。Oトップロープクライミングを行う。Pリードクライミングをする。Q実技を通して指導方法を習得する。

これを見る限りでは全くの初心者でも臆することなく参加できる内容だと思う。夏休み、官制の退屈で役にも立たない研修に行くくらいなら、この研修の方がよっぽど精神衛生上いいことは請け合い。募集人員は全国で30名。講習会の参加費は16日夕食から19日の朝食、雑費、障害保険料16000円ポッキリ。交通費は日山協から列車賃の片道補助まででる。申込みにあたっては、高校山岳部の顧問の場合は、県山協が高体連登山専門部と協議して推薦する者ということになっている。申込み希望者、または詳細をお知りになりたい方は、高体連登山専門部の星野先生(屋代高校)または大西までご連絡ください。やさしく丁寧にご説明致します。なお、申込み締め切りは7月16日必着ですので、遅くも7月10日ごろまでにご連絡下さい。ヨ・ロ・シ・ク!

長山協ジュニアクライミング講習会・・・こちら子ども向け

県大会のときに、センターの中島主事、ならびに岡谷工業の村主先生から話があったが、今年度第一回目のジュニアクライミング講習会が27日に松本市の「Rock Gymほりえ」で開催される。先着15名、本日締め切りになっているが、まだ少し余裕があるということだ。担当の中島さんの話では「新聞広告に出たのが今日だったので、もう1日待ってみます。」とのことだ。もしこのかわらばんをお読みの方で、生徒に勧めてみようという方がいましたら、山岳総合センターの中嶋さんまで大至急ご連絡願います。なお、長山協のジュニアクライミング講習会は、今年度は今後4回開催される予定。

編集子のひとりごと

◆今回、奇しくもクライミングの話題を4題とりあげることになった。かわらばんでは過去に、シリーズで県内の高校のクライミングの状況をレポートし、県大会にクライミングが導入された経過や、山岳総合センターに高校生むけのクライミング講習会を設置して頂いた理由などを明らかにしてきた。子どもたちにこの世界を体験させてやることで確実に世界は変わる。顧問の先生方、新しい一歩を踏み出してみませんか?ここ数年いろいろな講習会や大会があちこちで開催され始めている。また壁の数も少しずつ増えて来て、若年層がこの世界に馴染んできたのも確かだ。◆かわらばんも読者の皆さんに支えられて創刊100号、感謝。これからもよろしく。(大西 記)