不定期刊行            152号  2005.10.3

中信高校山岳部かわらばん

     編集責任者 大西 浩

             木曽高等学校定時制

中信地区高校安全登山研究会の研修会・・・予告編

中信地区高校安全登山研究会事務局の下岡さんから連絡がありましたので、いち早く皆さんに連絡します。当日は中信地区以外の参加も大歓迎です。遠慮せずに参加してください。「参加して損はない」内容です。以下、下岡さんからのメールです。

安全登山研究会の研修、骨子が固まってきました。近日中に、大町高校へ行き、研究会長とつめてくる予定です。

期日:11月11日(金)午後〜12日(土)

講師:今滝先生、酒井先生

内容:11日午後

・クライミング、クライミング指導交流

・危急時対応(ロープワークと搬送要領)

・夜、大懇親会にあらず、山岳部、学校登山活性化について研究協議(ホントは大懇親会)

・有志は危急時対応そのU、不時露営(センター前の庭で)

12日   

・鍬の峰登山

今回はこれがメイン。コングランドルートも、大町高ルートも使わず、道のないところを直登する予定。ルートについては、センターに相談中。

宿泊:山岳総合センター 快く引き受けてくださいました。

12日が雨天の場合は、センター体験室で、前日の続きを行います。+ボルダリング

できれば、中信地区の学校は全部参加してもらいたいものです。参加してもらって、損は無い内容になっていると思います。特に危急時の対応と、ルートの引かれていないコースでの鍬の峰登山は、魅力満載!(以上 下岡)

「中信安全登山登山研究会」は校長会が認めている組織です。中信の高校の皆さんは顧問であるとないとに関わらず、出張で参加できるはずです。現に山岳部の顧問の皆さんはもちろん、山岳部の顧問でない方も、また中信地区以外の方もぜひ参加してください。しつこいけれど、再々度訴えます。「この研修会『参加して損はない』内容です。」そう思った人は出てくださいね♪♪♪

9月の木曽高校アウトドア部の活動

その1:職員研修沢登りの巻 9月15日(木)、アウトドア部顧問の今井先生を誘って、柿其川で沢登り。教頭には4時からの職員連絡会までには戻るということで、研修の許可をもらってでかけた。時間的な制約がある上に、今井先生は沢登り初体験ということを勘案し、コースを前回の教訓をもとに、霧ヶ滝の上部から雷滝までと定めて行った。

林道から霧ヶ滝を望み、そこを過ぎたところから入渓すると、すぐに大きな淵があった。その先の滝は前回大西英樹氏が左側から巻き込んでルートを開いたところだ。ところが前回に比べ、水が多い。どんなに頑張って泳いでも、滝壺までたどり着けない。仕方なく右側の岩壁にとりつき、上まで登ってみるが、その先がおりられそうにない。最初から断念するのも癪なので、もう一度淵に飛び込み、なんとか左側へと二人で交互に粘ったがどうしてもこの滝に近づけず、越えられなかった。しかたなく、林道に戻ってもう少し上部から再チャレンジ。最初の泳ぎで体力を一気に消耗。身体も冷えきった。しかし、この美しい谷は初体験の今井先生を魅了したようだ。次から次へと現れる滝と淵、河原とゴルジュの景観。その中を時には泳ぎ、時には流され、また場所によっては岩から岩へと渡りながら遡上していく。・・・。雷滝の手前のゴルジュに手こずり、時間切れとなったが、充実した研修となった。

その2:王滝村探訪 9月29日(木)、王滝村出身のT君の担当で王滝村探訪をした。焼き肉の用意をして、王滝村の滝越集落、白巣峠へ向かうが、土地の案内はT君にすべてを任せた。以前開田村を探訪したときも、木祖村の水木沢を尋ねたときも、キノコ採りをしたときもそうだったが、できる限り地元の生徒には参加するように呼びかけるのが僕の主義だ。そして彼らには「地元の人間しか知らない場所、お薦めの場所」を案内してくれというリクエストをする。すると、彼らは、自分の村を精一杯自慢してくれるのだ。これが地元の再発見にもつながり、自分自身の出身地への誇りにもなる。また、時には逆に僕が下見をしておいて、これはという隠し球を生徒に示すときもある。他の町村の生徒にとっても、木曽という地域のすばらしさに気づくきっかけにもなる。

今回の参加者は、T君の他はバードウォッチングが趣味のN君。顧問は川島教頭に今井さん、そして僕。王滝村公民館から王滝川を遡り、滝越へ向かう。今回、T君が僕らのために紹介してくれたとっておきの場所の一つめは、どんなガイドブックにも載っていない(と思う)下黒沢の幻の滝。二万五千図を見ても滝記号はないが、これがどうして素晴らしい滝なのである。車を降りてわずか5分程度なのだが、村の紹介パンフはおろか、現地にも看板一つない。まさに知られざる名瀑である。そしてもう一つはこれもあまり紹介されていないが、隕石の落ちた跡が池になっている珍しい場所。これも知らされなければ気づくことはないだろう。これらの場所を始めとして、大鹿渕、自然湖、滝越の神社、白川の美味しい水、白巣峠とめったに行くことのできない場所を案内してもらった。昼は、小秀山の登山口の駐車スペースで焼き肉。一度は行きたいと思っていた小秀山が身近になった。じっくりと炭をおこして肉が焼き上がるのを待っていると、野外での開放感から、普段口数の少ないN君も饒舌である。彼からもカケスの鳴き声と飛ぶ姿を教えてもらった。満腹のあとは温泉へゴー。教師も生徒なく、裸のおつきあい。ゆったりとした気分で元気をもらえた。まだ紅葉には少し早かったが、学ぶことの多い秋の一日であった。木曽路再発見の旅、まだまだ続きそうだ。

編集子のひとりごと

前号で研修会のことを載せたら、すぐさま下岡さんから返信があった。編集子としては、こういうリアクションが大変支えになる。こういうことがあるから150号続けてこられたのだと思う。そして、これをお読みになった皆さんの一人でも多くの方が、この研修会に参加してくれれば、これまた編集子として望外の喜びである。(大西 記)