不定期刊行            160号  2005.12.17

中信高校山岳部かわらばん     編集責任者 大西 浩

             木曽高等学校定時制

グーグルアース、お薦めです。

先頃、大西英樹氏が岳人記事に登場していることは記した(編集子のひとりごと)が、その大西氏から面白い情報をいただいたので、紹介する。インターネット上の地図サービス「グーグルアース(Google Earth)」がそれである。先日、休み時間に学校でこれを見ていたら、生徒がのぞき込んで、先生「グーグルアース見てるじゃん。」と言われたぐらいだから、もう十分市民権を得ているのかも知れないし、読者諸氏の中にもご存じの方も多いかも知れない。

日本国内の山と風景を楽しむソフトとしては、「カシミール」が有名だが、このグーグルアースを使って世界各地の仮想旅行をしていると時を忘れるほど。地域によって、データ量が違うので、見られる映像も均一ではないが、詳細なデータが入っている大都市などは個別のビルも確認でき、歩いている人も識別できるのではないかというほどのリアルな映像が目の前に展開する。

世界各地の山岳の空中から映像や角度を変えた映像も思いのまま。世界中の山へひとっ飛びである。かつて海外遠征をするときに高い金を払ってランドサットの衛星画像を手に入れていたことを思うとまさに隔世の感がある。この10数年の間の通信技術の進歩には恐れ入る。個人的な思いで恐縮だが、かつて訪れたカシタシ主峰やアリューシャンの空からの画像や立体画像を見ていると、当時の思いが蘇ってくる。そして・・・次なる山へと新たな夢が広がってくる。

この仮想マップを見る方法はいたって簡単である。まず、インターネットに接続して、http://earth.google.com/download-earth.html のサイトを開いて、ここから無料でダウンロードできるソフトウェアをパソコンに取り込むだけ。あとは、インターネットにつながってさえいれば、世界各国の衛星写真と起伏に富む地形の立体画像、さらに米国、カナダ、イギリスでは数多くのレストラン、学校、ホテルといった地域情報を含む都市の詳細な3次元画像(スクリーンショット)を見ることができる。また、複数の場所や3次元で表される各都市を結ぶ経路を、空を飛ぶような感覚で移動する動画も楽しめる。

まだの方、お薦めです。ホントによくできたソフトです。

風穴があいた!読者のみなさんからの反響

高教組の確定交渉の報告には何人かの先生から反響があった。登山部長で大町北高学校長柏原先生もこのことについては喜んで下さり「これが第一歩、今後もこれを足がかりに少しでも前進するようそれぞれの立場でできることをしていきましょう。」と今後のことについても力強い後押しを約束して下さった。また、中信安全登山研究会の会長で大町の丸野校長先生も、昨日行われた中信安全登山研究会の場で、今後具体的な詰めの段階での県教委へのプッシュを明言していただいている。各校でも、できる範囲で管理職に働きかけるなどの動きをしていただければと思う。数千円の宿泊代を少しでも上積みできるよう、現場の実情を訴えることが肝要かと思う。以下、かわらばんへ返信をいただいたものの中から読者の声をお伝えする。

いつの間にか12月になってしまいました。そんな中でうれしい知らせを見ることが出来ました。大西ちゃんの粘り強い取り組みが認められつつある様子がうかがわれます。(松田大)

ご苦労様でした。ここ数年間は山岳部のないところにいて、どこか他人事のような気分でいたことが反省させられます。(竹内佳一)

久しぶりにいい話を聞きました。勤労意欲が湧いてきました。(星野郁雄)

大西さんの執念が実ったっていう感じですね。岩村田でも分会長から交渉の様子を聞きました。速報にも大きく取り上げられていましたね。(重田肇)

大町北高校のクライミングウォール

左の写真は、大町北高校の格技室に設置されているクライミングウォールである。中信安全登山研究会の終わった後、ちょっと見学させていただいた。県内では今常設でボードを設置している学校は白馬、大町北、飯田風越の3校だが、山岳部のトレーニング場所がこのように確保されているというのは羨ましい限り。大町北の場合は、センターの人工岩場、センター内部のクライミングウォールも至近の距離にあり、抜群の環境である。全県の多くの学校でこのような形がうまれれば山岳部も新たな展開が考えられると思う。次年度に向けて、このあたりを高校山岳部の次なる課題として、腰を据えて取り組んでみたらいかがだろう。安全登山研究会の中でも、そのあたりは確認された。

長山協や県体協とのこのところの折衝や議論の中で、このあたりに少し新しい風を吹き込めそうな予感がしている。また煮詰まってきたところで、具体的な提案をしたい。

編集子のひとりごと

先週行われた長山協の理事会の中で、最近の高校生は冬山に行くことも少なくなり、山登りが変容しているのではないかとの問題が一定時間議論された。高体連の活動状態は数年後の長山協の鏡であり、結局自分たちに還ってくる問題と考えれば、山岳協会と高体連を結ぶことは重要との認識の中で、会長以下多くの理事から長山協として協力できることは大いに協力しようと言うことも改めて提起された。

たまたま星野さんが所用で欠席だったため、これに対しての高体連側からの正式な意見をどうこうという議論にはならなかったが、今後このあたりを深めていくことは大切だと思う。かつては、もっと長山協と高体連の距離が近かったような気もしているが、それは思いこみだろうか?高体連にとっても、長山協と結ぶことは決してマイナスではないはずだ。(大西 記)