不定期刊行            236号  2007.10.24

中信高校山岳部かわらばん     編集責任者 大西 浩

木曽高等学校定時制

大町と大町北、合同トレーニングで互いに刺激し合って

                   (第10回新潟カップ 報告・写真提供:大町北高 下岡英樹)

10月21日、妙高高原町にある国際アウトドア専門学校で、第10回新潟カップ(クライミング大会)が行われた。新潟県や長野県から40名ほどの選手が参加。小学生、シニア、ミドル(5.11以下)、オープンの各クラスに分かれ、熱戦が繰り広げられた。

長野県の高校生は、大町高校の笠原と尾形の国体コンビに加えて、大町北高校の林と百瀬が参加。笠原・緒方はオープンに、林・百瀬はミドルクラスにチャレンジした。

結果は、・・・

オープンクラスで笠原が優勝。1・2本目を完登した2名でスーパーファイナルが行われ、底力を見せ付けた。ちなみに、スーパーファイナルのルートは5.12Cだったとのこと。笠原はあと2手ほどでオンサイトできるところだった。尾形は7位。ミドルクラスの林が4位、百瀬が5位だった。そして、大町高校山岳部顧問の小沼先生もオープンクラスに出場。大健闘だった。(オープンクラスの女子は、昨年の北信越国体に縦走で出場していた赤塚さんが優勝)

最後の講評で「とにかく明確の目標設定をすること、いつまでにどのグレードを登る、どの大会で何位に入ると目標を立ててトレーニングすること」と話されていた。長野県勢高校生カルテット、次はどんな目標を立てて、どのように日頃のトレーニングを積んでいくつもりだろうか。現在、大町高校と大町北高校は、時々ではあるけれど合同トレーニングをしている。よい手本の笠原に教えてもらい、その攀りを見て、そしてお互いに刺激しあって上手くなっていくに違いない。他校の皆さんも、時には一緒にいかが?

こちら木曽高校!自然の岩場はいいなぁ

大町勢がコンペなら・・・こちらは自然の岩場でトレーニング。我が木曽高校定時制アウトドア部は自然の岩場で。もうおなじみとなった権現の岩場ですが、だんだんと人数が増えて、先週は7人(内男子3、女子4)が参加。なんと!全校生徒が28人の定時制の4分の1にあたる一大勢力となっている。部長の田中君は、デモンストレーションも兼ねて自ら名付けた「ハラペーニョの酢漬け」をリードで登り、トップロープを掛けている(写真左)。真ん中の写真は名無しの2ルートに食らいつく2年生男子と1年生女子、下部では生徒同士でハーネスとロープを確認し合っている。我がクラブでは、一回目から生徒にも積極的に確保もさせている。以下、写真と生徒の感想文をどうぞ。

私は久しぶりにアウトドア部に顔を出しました。今日の活動はクライミングでした。何回もやりましたが、なかなか登ることができなくって、でも、一回だけ登ることができてすごくうれしかったです。手はパンパンで、足はプルプル震えてくる。しかもつかむところは細かく指先がやっとかかるくらい、足だって気をぬくと外れてしまう。指先は皮もむけて・・・でもクライミングは楽しい。みんながんばっていたのでよかったと思います。クライミング最高!(Y女)

ぼくはアウトドアにはいりがけのぼり(ママ)にちょうせんしました。最初はのぼれなかったけどだんだんなれてきました。のぼったあとでゆびがいたくなってきました。でもアウトドアはとてもおもしろかったです。(F男)

編集子のひとりごと

だいぶ涼しくなったが、週末のお天気はどうだろう。土日に行われる高体連、中信安全登山研究会、山岳総合センター共催の顧問研修会。こういう研修が恒常的、かつ自発的に行われることこそ「山登り復権」への足がかり、手がかりとなると信じているのだが、現実の参加者はじり貧。センターの中嶋さんに昨日参加状況を聞いてちょっとガッカリ。顔なじみの面々が中心の少数精鋭とのこと。少数精鋭といえば聞こえがいいが、現実にはニーズがないと言うことなのだろうか?だとすれば、この先高校登山界の先行きは、暗澹たる暗闇としかいえないのではないか?面倒くさいし、センターの敷居も高いし、というような声も聞こえてくるような、そんな風潮があるとすれば悲しい。よーし!ならば、そんな考え吹っ飛ばすような、うらやましがられるような、参加してよかったと思える楽しい研修会にしようっと!自分たちの研修会なのだから。(大西 記)